明桜歴代番長四代目 悲しき愛の少年
歩きながらも静は思い出していた。
「俺たちがこんな目にあうのは、きっと両親がいないからだよな。」
猛が吐き捨てるように下校中二人でいるときに言ったことがある。
その時は確か四年生だったかな。
静「違う。私たちがこんな目にあうのは至らないからよ。人のせいにしちゃ駄目。お母さんとお父さんがいない分、私たちが頑張らなくちゃ。」
猛「そうだよなぁ。まぁまず両親がいないのが問題なんだ。真子も言わないけれど、欲しいものもたくさんあるだろう。姉ちゃんもあるだろ。今に俺が全てを手に入れる。姉ちゃんだって知ってるはずだ。何故母さんと父さんが死んだか。」
ゾッとした。何故この子はこんな事を言うのか。
しかし、自分よりも姉妹の事を考えて生きていき、無理にでも笑いながら生きようとする弟に次第に惹かれていく自分がいた。
「俺たちがこんな目にあうのは、きっと両親がいないからだよな。」
猛が吐き捨てるように下校中二人でいるときに言ったことがある。
その時は確か四年生だったかな。
静「違う。私たちがこんな目にあうのは至らないからよ。人のせいにしちゃ駄目。お母さんとお父さんがいない分、私たちが頑張らなくちゃ。」
猛「そうだよなぁ。まぁまず両親がいないのが問題なんだ。真子も言わないけれど、欲しいものもたくさんあるだろう。姉ちゃんもあるだろ。今に俺が全てを手に入れる。姉ちゃんだって知ってるはずだ。何故母さんと父さんが死んだか。」
ゾッとした。何故この子はこんな事を言うのか。
しかし、自分よりも姉妹の事を考えて生きていき、無理にでも笑いながら生きようとする弟に次第に惹かれていく自分がいた。