a little love.
そして、玄関で自分のロッカーを開けると、何かメモのような物が入っていた。


なんだろうと思い、首をかしげていると、すでに靴を履き替え終えた玲都に声をかけられた。


あたしは、何でもないと伝えると、その手紙を鞄に入れた。


なんだか、玲都に見られてはいけない気がして。


ぎこちなくも玲都の隣に並ぶと、心臓がドキドキした。


きっと、玲都に隠し事をしてしまったからだ。


あたしは顔に出やすいらしいから、なるべくバレないように振る舞った。


その緊張のせいだ。心臓がドキドキするのは。


教室に入ると、いつもあたしよりも早く登校する親友が駆け寄ってきた。


そしてそのままあたしの席に行く。



「おはよう。なんか表情暗いね。何かあった?」


「おはよ」



やっぱり……、あたしって顔に出やすいんだ。


それとも、果依が鋭いだけ?


そう思いながら、さっき鞄に隠した手紙を取り出す。



「ん? どうしたの?」



果依はあたしの手元の手紙を除き込む。



「なんか、ロッカーに入ってて……」


「ラブレター?」



うぅ……。どうして果依は、考え難いことをスパッと言ってしまえるのだろう。



「違うと思うけど……」



そっと開くと、シャーペンで書かれた丁寧な字だった。
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