a little love.
____…
「じゃ、夏休みは怪我や事故などがないように。解散」
もはや定番と言っていいくらいの先生の締めくくりを合図に、教室内が騒がしくなる。
海に行こうとか、宿題ちゃんとやれよ、とか。
みんな、各々の夏休みについて話していた。
あたしはと言うと……。
「はあぁ……」
玲都と、最近うまく話せてなくて。
帰りはバラバラになることは珍しくなかったけど、登校も玲都の方から時間をずらされたんだ。
あたしが、あんなにしつこく聞かなければ……。
玲都にだって、言いたくないことはあるはずなのに。
幼なじみだからって何でも話すわけじゃないのに。
……嫌だったんだよね。
そう思うとまたため息が漏れた。
「どうしたの? 元気ないじゃん。……って、倉橋のことか」
「そうなんだよ果依えぇぇ」
鞄を肩にかけて、座ったままのあたしのもとへ来た果依に、すがるように抱きついた。
「明日から旅行なのに……」
倉橋家とキャンプに行く日は、夏休みに入って本当にすぐで、明日らしい。
こんな気まずい状態で行ったら……。
「ど、どうしよう……」
「じゃ、夏休みは怪我や事故などがないように。解散」
もはや定番と言っていいくらいの先生の締めくくりを合図に、教室内が騒がしくなる。
海に行こうとか、宿題ちゃんとやれよ、とか。
みんな、各々の夏休みについて話していた。
あたしはと言うと……。
「はあぁ……」
玲都と、最近うまく話せてなくて。
帰りはバラバラになることは珍しくなかったけど、登校も玲都の方から時間をずらされたんだ。
あたしが、あんなにしつこく聞かなければ……。
玲都にだって、言いたくないことはあるはずなのに。
幼なじみだからって何でも話すわけじゃないのに。
……嫌だったんだよね。
そう思うとまたため息が漏れた。
「どうしたの? 元気ないじゃん。……って、倉橋のことか」
「そうなんだよ果依えぇぇ」
鞄を肩にかけて、座ったままのあたしのもとへ来た果依に、すがるように抱きついた。
「明日から旅行なのに……」
倉橋家とキャンプに行く日は、夏休みに入って本当にすぐで、明日らしい。
こんな気まずい状態で行ったら……。
「ど、どうしよう……」