a little love.
「優帆、お皿」



怜都に呼ばれ、ベンチに置いてある紙皿をふたつ持って、駆け寄った。


自分の分と、怜都の分。



「もう焼けたの?」



少し煙いなって思いながら、怜都の横に並んだ。


あ、いい匂いがする……。



「焼けてる肉もあるよ。野菜はほとんど大丈夫」


「そっかー」



手際よくあたしの手元にある紙皿に焼けたものを乗せていく怜都。


それをおとなしく見ていると、怜都が緑の野菜を取ったのが見えた。



「あ……。あたし、ピーマンいらない」



そう。あたしはピーマンが昔から苦手。


というか、野菜は食べられないものが多い。


ピーマンとか、ニンジンとか、ブロッコリー、ほうれん草……。


言い出したらキリがない!



「ダーメ。ちゃんと食べなきゃ。おいしいよ?」


「おいしくないから食べないんだよっ」



怜都ならあたしの野菜嫌いをわかってくれているはずなのにっ。



「優帆は野菜食べなさ過ぎ。そろそろやめないと」



「やめない! 食べても意味無いもん!」


「意味はあるよ。だから、食べて」


「やーだー」



あたしたちの言い争いを聞いて、おしゃべりをしていたママ同士もこっちに来た。
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