a little love.
キャビンに着いたのは夕方4時近く。


窓から見る海がとってもきれいなんだって。パパが言ってた。



「あ、部屋を決めましょうよ。5部屋あるらしいわよ」



玲都ママが思い出したように手を叩いて言った。


そっか、部屋まだ決めてないよね。


あたし、海がいちばんきれいに見れる場所がいいな。



「あれ、5部屋しかねぇの?」



不思議そうに玲都が尋ねる。


あ。そう言えば、玲都ママが5部屋あるって言ってた。



「今日6人で来てるのにね……」


「あら……。じゃあ、ママたち二人でもいいかしら」



あたしのママは嬉しそうに同意を求める。


だけど。



「ベッドはひとつしかないみたいだぞ?」



部屋を除いてきたらしいパパが言った。



「だったら……」


「子どもたち二人?」


「その方が寝やすそうね」


「こんな大人二人が添い寝って言うのもアレだしねえ」



玲都パパ、あたしのパパ、ママ、玲都ママと続いてあたしたち二人に視線を送ってきた。



「え……」



びっくりして、隣にいる玲都に目を向けると、ポカンとしているようだった。
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