a little love.
Epiloge*
「優帆、おめでとう!」



キャンプから数日、果依に報告したら、自分のことのように喜んでくれた。


帰ってすぐ、電話で報告したい気持ちだったけど、会って直接伝えたかった。ありがとうって。


だから、今日は公園に来てもらった。


噴水があって、夏でも涼しい気がする。


あくまでも、気がするだけどね。


あたしのことを理解してくれるたった一人の親友。


果依にとっても、あたしが思うような存在であってほしい。



「果依。ありがとう」



伝えると、目を細めて微笑んでくれる。


果依も、あたしの大切な人のうちのひとり。かけがえのない存在。


本当に本当に、ありがとう。



「それでそれで、何をしたの?」


「何って?」



なぜかにやつきながら聞いてくる。



「だから、キスはした?」


「キッ……!? し、してないよっ」


「ふーん。じゃあその先もまだなんだ?」


「な、何よ、それ」


「優帆と、倉橋が、裸で……」



それを聞いた瞬間、あの事を思い出して顔が一気に熱くなった。



「え、まさかの?」


「ち、違う!」



必死に否定しても疑ってくる果依に、恥ずかしいけど仕方なく、あの日の夜にあったことを話した。


恥ずかしいけど、幸せだった。


自分の恋の話を、親友に聞いてもらえること。


果依とも、ずっと一緒にいたい。
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