a little love.
「あ、優帆。わたし、お弁当忘れちゃったんだ。学食付き合ってくれない?」



4時間目の授業が終わって、果依とどこでお弁当を食べようか迷っていたら、忘れちゃったみたい。



「いいよ」



今日は学食でお昼か。そう言えば、あたしは毎日お弁当だから行ったことがないかも。



「優帆さ、倉橋と食べるんだった?」



突然出てきた怜都の名前。



「え、あ……っと、そ、そんな予定はないよ?」



なぜか噛み噛みになってしまった。


そんなあたしに果依はくすっと笑って、お財布を手にした。



「そっか。じゃあ行こ」


「うんっ」



学食はそこそこ混んでいた。


席がなくなるほどではないけど、これからもっと混むのかな。



「果依、あたし席とっとくよ」



メニューを見て悩んでいる果依に告げて、その場を離れた。


そっか、果依も学食初めてだよね。


毎日あたしとお弁当食べてたもん。
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