a little love.
先生の後ろを付いて行って職員室へ入ると、プリントの山を持たされて……。



「帳合よろしくな」



それだけ言って、職員室を出ていってしまった。


えぇ……。


ひとりじゃ終わんないよお。


半べそをかきながら階段を登っていると、上の方に人影を感じた。



「手伝うか?」


「玲都ぉ」



ちょうど良く現れた彼に、縋るように駆け寄る。



「今日日直だったの、運悪いな」



さっとプリントを半分持ってくれた。



「本当だよ……。やりたくなーい」


「仕方ねぇな。放課後やるか」



当たり前のように提案してきた玲都。



「手伝ってくれるの?」


「当たり前」


「ありがとーっ! 玲都好きっ」


「はいはい」



クールだなあ。


ま、そこがかっこいいんだけど!


玲都は昔からかっこよくて、モテる。


告白もされてるはずなんだけど、彼女がいたことはないんだよね。


彼女を作らない理由を聞いてみたことがあって、その時はあたしと一緒にいたいから、とか言ってくれた。


それがなんか嬉しくて。
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