a little love.
だけど、あたしってそんなに心配されてるのかな?


別に、危ないことはしないし、心配されるようなことはしていない。


それなら、玲都の優しさ?


……なんかあたし、玲都に迷惑かけちゃってるんだ。


だから、誰とも付き合えなくて……。


玲都を縛り付けちゃってる?


これからは迷惑かけないようにしなくちゃ。



「とりあえず、ここ置いとこ」


「あ、うん」



あたし達はまた、それぞれ席に着いた。


そしてホームルームを受けて、退屈な授業を過ごす。


4校時目、後ろの席の子からメモ帳を切ったような手紙を渡された。



「果依ちゃんから」


「あ、ありがと」



窓際の列の後ろの方の席にいる果依から、真ん中の列の前の方のあたしにこうして手紙がまわって来るのはよくある。


開いてみると、丁寧な果依の字で短く書いてあった。



〝倉橋って、優帆の恋愛対象には入ってないの?〟



どうしてこんなふうに聞くんだろう。


玲都はただの幼なじみ。それ以上のことはないのに。


あたしが心配ばかりかけちゃうから、玲都が一緒にいてくれるだけ。


玲都だって、あたしをそんなふうに見たことなんてないはず。


ただ、昔から仲のいい……妹みたいな感じたろう。


そう考えると、何故か少しだけ、胸がチクッと痛んだ。


まさか……ね。


玲都とは幼なじみ。そして、いちばん仲のいい異性。
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