a little love.
それ以上のことは何もないし、恋愛感情もそこにはない。


果依は、あたしと玲都の関係がどうあって欲しいのだろう。



〝ないよ。玲都とは幼なじみだよ?〟



書きながら感じた切なさは、きっと気のせいだ。


この授業が終わったら昼休み。


たっくさん果依とお話するぞ、と心に決めて、ノートをとった。


授業終了のチャイムを聞き、礼をすると、お弁当を持って果依のもとへ向かった。



「ね! 今日はどこで……」



どこで食べる? そう聞こうとしたのに、それは果依によって遮られた。



「わたしさ、優帆たち両想いだと思うんだけど」


「達って……」


「優帆と倉橋」


「だ、だから違うってば」



どうしたんだろう、果依。


今まではあたしと玲都をみても仲いいね、くらいしか言われなかった。



「やっぱり、いいや。……優帆は自分の気持ちにも鈍感ね」


「べ、別に鈍感とかじゃ……!」


「そうね。なんでもないわ」



なんなの、果依!


あたしで遊んでる!?



「行こ。どこで食べる?」



もう、すっかりいつもの果依。
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