結ばれないってわかっていても、好きだから。
特別扱い。
< 1 / 1 >
この作家の他の作品
表紙を見る
秋の、雲一つない青空の朝。
––お父さんは亡くなった。
突然の、クモ膜下出血で、倒れたんだ。
私は泣いていた。
あくる日もあくる日も、ずっと。
––その時はまだ、
––“あんなこと”が起こり始めるなんて、考えもしてなかったんだ––
表紙を見る
「貧乏な癖に偉そうにするな!あんたさぁ……成績優秀だからって?特待生制度でぇ?この進学校の天谷女学園に入って生徒会長次候補になって?しかも二井塾にも特待生制度で入ったのぉ?あーまだ中一始まったばっか?お前と一緒に居たくないのに……つーか、一之瀬 絢香って誰?死ねよ!」
リーダー格の音色が私の顔を殴った。
クスクスクス
みんなが私を指差して笑う。
「もう……やめて……お願い……」
「これ先生に見せていいならやめるよ?」
音色の取り巻きの愛と雪がスマホを私に見せつけた。
それはーー私が万引きしている映像……。
私は母子家庭で、母の月収が月8万あるかないか。
だから将来は医師になり、母を楽にさせたい。
その一番の近道は……日本一の女子校の天谷女学園と二井塾に特待生制度で入り、勉強する事だった。中学受験は塾に行かず、独学だった。
中学入試後も、制服を買ったりするのにお金がかかり、食費も無くなった……。
だから私はつい……スーパーの食品コーナーに手を伸ばし、食品を鞄に入れた……その時。
パシャパシャッ
「えっ!?」
横を見ると、音色と愛と雪が私が万引きしているのを撮っていた。
それから……私は虐めのターゲットになってしまった。
表紙を見る
常識を壊してでも……誰かを苦しめても……君を手に入れたい。
君の王子様は僕……あいつなんかじゃない。
君を助けてみせるよ。
あいつから逃れさせるよ。だから僕を嫌わないでよ。
だからーーーー
こ っ ち を む い て よ ?
この作品を見ている人にオススメ
読み込み中…