イケメン部長と(仮)新婚ライフ!?
悔しいけれど、ちょっぴりときめいてしまったのは事実。
だって私、結婚願望はあるくせに、これまでまともな恋愛をしていないから、あんなふうに守られたことがないんだもの……妄想以外では。
だから、一瞬だけでも“誰かのモノになった”気分を味わえたのは、夢見る乙女ちゃんの私にとっては重要なスパイスなのだ。
しかも、相手は余裕たっぷりの大人の男とくれば、そりゃあ……。
「……悪くはなかったですね」
「素直にイイって言えよ」
ぼそっと漏らした私に、妙に色気のある声で返す部長。何でいちいちセクシーなんですかね、このお方は!
また熱が集まる顔でそっぽを向く間に、信号は青に変わり彼は先に歩き出した。その広い背中を見つめながら、考えを巡らす。
ブラック上司だなんて言われて、恐れられ、煙たがられているけど、私にはそこまで嫌な人だとは思えない。今みたいにからかってこられると困っちゃうけど。
でも、この仕事中とはまた違う一面が、私に“彼は決して暴君なだけの男じゃない”と思わせているのだろうか……。
まぁ、まだ直接怒られていないから、こう思っていられるのかもしれないな。
私の存在を覚えているのか怪しく思えるほど、さっさと先を行く彼を、私は何とも言えない気持ちで追い掛けた。
だって私、結婚願望はあるくせに、これまでまともな恋愛をしていないから、あんなふうに守られたことがないんだもの……妄想以外では。
だから、一瞬だけでも“誰かのモノになった”気分を味わえたのは、夢見る乙女ちゃんの私にとっては重要なスパイスなのだ。
しかも、相手は余裕たっぷりの大人の男とくれば、そりゃあ……。
「……悪くはなかったですね」
「素直にイイって言えよ」
ぼそっと漏らした私に、妙に色気のある声で返す部長。何でいちいちセクシーなんですかね、このお方は!
また熱が集まる顔でそっぽを向く間に、信号は青に変わり彼は先に歩き出した。その広い背中を見つめながら、考えを巡らす。
ブラック上司だなんて言われて、恐れられ、煙たがられているけど、私にはそこまで嫌な人だとは思えない。今みたいにからかってこられると困っちゃうけど。
でも、この仕事中とはまた違う一面が、私に“彼は決して暴君なだけの男じゃない”と思わせているのだろうか……。
まぁ、まだ直接怒られていないから、こう思っていられるのかもしれないな。
私の存在を覚えているのか怪しく思えるほど、さっさと先を行く彼を、私は何とも言えない気持ちで追い掛けた。