イケメン部長と(仮)新婚ライフ!?
「す、すみませんでした!!」
叫ぶような声と、勢い良く九十度のお辞儀をする男性社員の姿が飛び込んできた。私はビクッと肩を跳ねさせて固まる。
入口から正面、ひとりこちらを向く坂本部長のデスクの横で頭を下げる人は……あの池田さんだ。
部長の前には、ニ台ずつデスクが向かい合わせで並び、計五台の島になっている。その中に座る私と同じ事務の女性も、隣の島にいる営業マン達も、皆青ざめた顔で見て見ぬふり。
え、もしかして、部長今までずっと怒ってたの? 私が休憩してから二十分は経ってるよ!?
ひぇぇ、と声を上げたくなりながら、そーっと自分の席に戻ろうとすると。
「謝る相手が違うだろうが」
ドスの利いた声が響き、私までギクリとして、思わずふたりの方を見やった。
軽く丸めた拳で頬杖をつく部長は、無表情だけどそれが恐ろしい。
一方、バッとこちらを向いた池田さんは、地獄を見たような顔で私に歩み寄ってくる。
「坂本さん……本当に、ごめん!」
「あ、や、いえ……!」
深々と頭を下げる彼に、私は慌てて両手の平を向けて振った。
ちゃんと反省しているらしい池田さんだけど、部長のお説教はまだ止まらない。
叫ぶような声と、勢い良く九十度のお辞儀をする男性社員の姿が飛び込んできた。私はビクッと肩を跳ねさせて固まる。
入口から正面、ひとりこちらを向く坂本部長のデスクの横で頭を下げる人は……あの池田さんだ。
部長の前には、ニ台ずつデスクが向かい合わせで並び、計五台の島になっている。その中に座る私と同じ事務の女性も、隣の島にいる営業マン達も、皆青ざめた顔で見て見ぬふり。
え、もしかして、部長今までずっと怒ってたの? 私が休憩してから二十分は経ってるよ!?
ひぇぇ、と声を上げたくなりながら、そーっと自分の席に戻ろうとすると。
「謝る相手が違うだろうが」
ドスの利いた声が響き、私までギクリとして、思わずふたりの方を見やった。
軽く丸めた拳で頬杖をつく部長は、無表情だけどそれが恐ろしい。
一方、バッとこちらを向いた池田さんは、地獄を見たような顔で私に歩み寄ってくる。
「坂本さん……本当に、ごめん!」
「あ、や、いえ……!」
深々と頭を下げる彼に、私は慌てて両手の平を向けて振った。
ちゃんと反省しているらしい池田さんだけど、部長のお説教はまだ止まらない。