イケメン部長と(仮)新婚ライフ!?
「僕、退勤した後にたまたま会っちゃって、そこから一時間他部署の仕事手伝わされましたからね」
それはタイミングが悪かったね、インテリくん。部長は“使えるものは使う”みたいな、容赦ないところがあるからね……。
「俺なんて、ちょっと寝坊してミーティングに遅刻しただけで始末書書かされて、さらに会議室の掃除までさせられましたよ~」
……それは君が悪いんじゃないかな、田中くん。
ふたりとも疲れきったような顔で言うから、なんだかこっちが申し訳なく思えてきてしまう。
そんな彼らは、声を揃えて真顔でこう問いかけた。
「坂本さんは、部長のどこが好きなんですか?」
理解できない、という心情が滲み出ているふたりから、私の目線は斜め上へとさ迷い始める。
部長のどこが好き、か……。そう言われると、どこなんだろう。
腕を組んで真剣に考え、思い浮かぶことをとりあえず口にする。
「……まず、顔?」
「正直っすね」
目を点にして言う田中くんは気にせず、「あと」と続ける。
「私の料理を、美味しいって喜んで食べてくれるところと、実は優しい心を持ってるところ。あとは……私の内面をちゃんと見ていてくれるところ、かな」
それはタイミングが悪かったね、インテリくん。部長は“使えるものは使う”みたいな、容赦ないところがあるからね……。
「俺なんて、ちょっと寝坊してミーティングに遅刻しただけで始末書書かされて、さらに会議室の掃除までさせられましたよ~」
……それは君が悪いんじゃないかな、田中くん。
ふたりとも疲れきったような顔で言うから、なんだかこっちが申し訳なく思えてきてしまう。
そんな彼らは、声を揃えて真顔でこう問いかけた。
「坂本さんは、部長のどこが好きなんですか?」
理解できない、という心情が滲み出ているふたりから、私の目線は斜め上へとさ迷い始める。
部長のどこが好き、か……。そう言われると、どこなんだろう。
腕を組んで真剣に考え、思い浮かぶことをとりあえず口にする。
「……まず、顔?」
「正直っすね」
目を点にして言う田中くんは気にせず、「あと」と続ける。
「私の料理を、美味しいって喜んで食べてくれるところと、実は優しい心を持ってるところ。あとは……私の内面をちゃんと見ていてくれるところ、かな」