イケメン部長と(仮)新婚ライフ!?
甘く、刺激的に求められて
……それから約三十分後。
本庄さんが置いていった日本酒の徳利を、今度は私が握りしめ、さながら酔っ払いオヤジと化していた。
「早乙女くんってハーフみたいだって言われない? 言われるでしょ!? いーなぁ、私も外国の血が十分の一でもいいから欲しかった~」
「勝手に僕をハーフにしないの」
眉をひそめる早乙女くんに絡む私は、あっはははと笑ってなぜか彼の肩をバシバシと叩く。
そんなに面白いわけでもないのに、笑いが止まらない。なんだこれは。
しかし、すぐに睡魔が襲ってくる。今にも畳の上に寝転んでしまいそうな身体を、机に置いた日本酒を掴んで支えていると、早乙女くんは心配そうに私の背中に手をあてた。
「一葉ちゃん、飲みすぎだって。大丈夫?」
そういえば、話しているうちに名前で呼んでくれるようになったんだっけ……とぼんやり思いつつ、重い瞼をなんとか持ち上げて言う。
「んー、トイレ行きたい……」
「気持ち悪い?」
「ぜーんぜん。いい気持ち~えっへへへ」
また変な笑いをこぼすと、早乙女くんも呆れたように笑って立ち上がる。そして、私に向かって手を差し出した。
「ほら行くよ。酔っ払いさん」
「んーありがとー」