イケメン部長と(仮)新婚ライフ!?
タクシーに乗り込み、ちょっとした温泉街を走り抜けていく間も、隣に座る彼は窓の外に目を向けたまま言葉を発しない。
まさか、そんなにご機嫌ナナメになられるとは……。でも、バーで酔っ払った時の方が、絶対今より迷惑をかけていたと思うのだけど。
他に何か気に障ることしたかな? 会が始まってすぐ、ちゃんと部長のところにもお酌しに行ったし、特に思い当たることがない。
ぐるぐると考えを巡らせ、アパートに近付いてきた頃になって、ようやく私は声をかける決心をした。
「……まだ、怒ってます?」
恐る恐る部長を見上げ、反応を窺う。数秒の間を置いて、口を開いた彼からはこんな一言が飛び出した。
「怒ってんじゃない。気に食わないだけだ」
「え?」
気に食わないって、何が?
さらに謎が深まって、まだ酔いが残る頭では解読できそうにない。
頭の中をハテナマークでいっぱいにしていると、いつの間にかアパートの前に着いていた。慌てて私が財布を取り出す前に、部長が代金を払ってしまう。
そして、なぜか彼も一緒にタクシーを降りてしまった。
「あ、部長……っ!?」
降りてすぐに手を引かれ、アパートの階段を上り始める。
まさか、そんなにご機嫌ナナメになられるとは……。でも、バーで酔っ払った時の方が、絶対今より迷惑をかけていたと思うのだけど。
他に何か気に障ることしたかな? 会が始まってすぐ、ちゃんと部長のところにもお酌しに行ったし、特に思い当たることがない。
ぐるぐると考えを巡らせ、アパートに近付いてきた頃になって、ようやく私は声をかける決心をした。
「……まだ、怒ってます?」
恐る恐る部長を見上げ、反応を窺う。数秒の間を置いて、口を開いた彼からはこんな一言が飛び出した。
「怒ってんじゃない。気に食わないだけだ」
「え?」
気に食わないって、何が?
さらに謎が深まって、まだ酔いが残る頭では解読できそうにない。
頭の中をハテナマークでいっぱいにしていると、いつの間にかアパートの前に着いていた。慌てて私が財布を取り出す前に、部長が代金を払ってしまう。
そして、なぜか彼も一緒にタクシーを降りてしまった。
「あ、部長……っ!?」
降りてすぐに手を引かれ、アパートの階段を上り始める。