イケメン部長と(仮)新婚ライフ!?
……しかし、それから約二時間後、再び掛かってきた電話でピンチに陥ることになるとは、思いもしなかった。
今度の電話の相手は花苗ではなく、ヒデちゃんこと私の父から。
『一葉、花苗から聞いたぞ。婿候補がいるそうじゃないか!』
興奮気味に鼻息を荒くして言われ、私はがっくりと頭を垂れた。
しまった……花苗に口止めしておくのを忘れていた。まさか、こんなに速攻で告げ口するとは!
食べ終えた食器が並ぶテーブルに肘をつき、頭を抱えて歯切れ悪く言葉を返す。
「いや、あのお父さん、そのことなんだけど……」
『何で隠してたんだ。すぐ紹介しなさい! 母さんもすごく楽しみにしてるんだから』
聞く耳を持たない彼がそう言った後、今度はお母さんの意気揚々とした声が聞こえてくる。
『彼は嫌いな食べ物ある? ご馳走作って待ってるからね~』
「え、“待ってる”って」
『今週の土曜、もし都合が良ければ連れてきなさい』
再び電話を代わったお父さんの一言に、私は「はぁっ!?」と叫んでしまった。
連れてこいだなんて言われても、部長にそんなことまでしてもらうわけにはいかない……というかまずしてくれないだろうし、急すぎて普通に困る。
今度の電話の相手は花苗ではなく、ヒデちゃんこと私の父から。
『一葉、花苗から聞いたぞ。婿候補がいるそうじゃないか!』
興奮気味に鼻息を荒くして言われ、私はがっくりと頭を垂れた。
しまった……花苗に口止めしておくのを忘れていた。まさか、こんなに速攻で告げ口するとは!
食べ終えた食器が並ぶテーブルに肘をつき、頭を抱えて歯切れ悪く言葉を返す。
「いや、あのお父さん、そのことなんだけど……」
『何で隠してたんだ。すぐ紹介しなさい! 母さんもすごく楽しみにしてるんだから』
聞く耳を持たない彼がそう言った後、今度はお母さんの意気揚々とした声が聞こえてくる。
『彼は嫌いな食べ物ある? ご馳走作って待ってるからね~』
「え、“待ってる”って」
『今週の土曜、もし都合が良ければ連れてきなさい』
再び電話を代わったお父さんの一言に、私は「はぁっ!?」と叫んでしまった。
連れてこいだなんて言われても、部長にそんなことまでしてもらうわけにはいかない……というかまずしてくれないだろうし、急すぎて普通に困る。