イケメン部長と(仮)新婚ライフ!?
「やっぱり嬉しかった。遥一との繋がりができたことが」
涙をいっぱいに溜めて笑うその表情は、結婚式を思い出させるくらいに綺麗で、幸せそうで。
長いこと強張っていた俺の心も、柔らかく解れていくような気がした。
「零士くんが間に入ってくれてから、お互いギスギスした感じがなくなって、だんだん関係も前みたいに良くなってきてた。遥一も、仕事を続けることを許してくれたし。でも、いざそうなると罪悪感が出てきて……。本当にこれでいいのかなって、私の気持ちも曖昧になってたの」
瞬きを多くしながら話す桐絵は、平らな腹にそっと手をあてて微笑む。
「きっと、踏ん切りがつかない私にきっかけをくれたのね……この子が」
前はあれだけ悩んでいたのに、もうすっかり迷いはなくなっているようだ。母性ってものはすげぇな、と感心する。
目元を指で拭い、俺をまっすぐ見据える彼女からは、さっきまでの不安そうな影は消えていた。
「遥一にもメールしておいたから、明日ちゃんと話する。それで……幸せな家庭をつくる。もう心配かけません」
力強く言い切ってくれて、俺は心底安堵した。
きっとこれで、ふたりは大丈夫。もう一度、俺も信じるよ。
そう思いながらも、口では茶化してしまう。
涙をいっぱいに溜めて笑うその表情は、結婚式を思い出させるくらいに綺麗で、幸せそうで。
長いこと強張っていた俺の心も、柔らかく解れていくような気がした。
「零士くんが間に入ってくれてから、お互いギスギスした感じがなくなって、だんだん関係も前みたいに良くなってきてた。遥一も、仕事を続けることを許してくれたし。でも、いざそうなると罪悪感が出てきて……。本当にこれでいいのかなって、私の気持ちも曖昧になってたの」
瞬きを多くしながら話す桐絵は、平らな腹にそっと手をあてて微笑む。
「きっと、踏ん切りがつかない私にきっかけをくれたのね……この子が」
前はあれだけ悩んでいたのに、もうすっかり迷いはなくなっているようだ。母性ってものはすげぇな、と感心する。
目元を指で拭い、俺をまっすぐ見据える彼女からは、さっきまでの不安そうな影は消えていた。
「遥一にもメールしておいたから、明日ちゃんと話する。それで……幸せな家庭をつくる。もう心配かけません」
力強く言い切ってくれて、俺は心底安堵した。
きっとこれで、ふたりは大丈夫。もう一度、俺も信じるよ。
そう思いながらも、口では茶化してしまう。