イケメン部長と(仮)新婚ライフ!?
その仕草にすらときめいてしまうわけだけど……彼のこの余裕はどこから来るんだろうか。
これから大嘘を叩きに親に会いに行くというのに……。偽装夫婦生活で、もう感覚が麻痺してらっしゃるのでしょうか?
車を発進させると、部長はやっぱり普段と何ら変わらない様子で話し出す。
「わざわざ資料届けてくれたんだな。お前のアイデアもかなり参考になりそうだよ。ありがとう」
出張から帰ったのも遅かっただろうに、もうチェックしてくれたらしい。笑みを浮かべつつそう言ってもらえて、私はほっとしながら「よかった……」とこぼした。
そして、思い返すのは昨日の夜のこと。
「昨日、桐絵さんと会いました」
「あぁ、そうらしいな。桐絵から聞いた」
「びっくりしましたよ……まさか、元カノがお兄さんと結婚してたなんて」
「俺も驚いたぞ。何で付き合ってたって知ってたんだ?」
運転しながらちらりと私を見る彼。
会社の駐車場で桐絵さんと会っているのを見たことや、本庄さんから聞いたことを話すと、部長は「本庄に言った記憶がまったくない」と言って、首をかしげていた。
「もう桐絵は家族だから、昔のことなんて話す必要ないと思ってたんだが……もしかして気にしてたか?」
これから大嘘を叩きに親に会いに行くというのに……。偽装夫婦生活で、もう感覚が麻痺してらっしゃるのでしょうか?
車を発進させると、部長はやっぱり普段と何ら変わらない様子で話し出す。
「わざわざ資料届けてくれたんだな。お前のアイデアもかなり参考になりそうだよ。ありがとう」
出張から帰ったのも遅かっただろうに、もうチェックしてくれたらしい。笑みを浮かべつつそう言ってもらえて、私はほっとしながら「よかった……」とこぼした。
そして、思い返すのは昨日の夜のこと。
「昨日、桐絵さんと会いました」
「あぁ、そうらしいな。桐絵から聞いた」
「びっくりしましたよ……まさか、元カノがお兄さんと結婚してたなんて」
「俺も驚いたぞ。何で付き合ってたって知ってたんだ?」
運転しながらちらりと私を見る彼。
会社の駐車場で桐絵さんと会っているのを見たことや、本庄さんから聞いたことを話すと、部長は「本庄に言った記憶がまったくない」と言って、首をかしげていた。
「もう桐絵は家族だから、昔のことなんて話す必要ないと思ってたんだが……もしかして気にしてたか?」