イケメン部長と(仮)新婚ライフ!?
支店長は「公私ともに、これからも頑張ってくれ」と私達にエールを送り、ニコニコしながら去っていった。
そして、オフィス内はざわめき出す。私の斜め前のデスクに座る丸山さんも困惑している様子。
その微妙な空気は、零士さんのわざとらしい咳払いによって断ち切られた。彼は再び静まり返る皆を見回しながら、無表情で話し出す。
「三月から営業開始する支店での、新人の教育係をうちから送ることになっている。営業成績、適応力、その他もろもろ考慮して、俺の一任で選ぶから覚悟しておけよ」
営業マン達が若干顔を引きつらせるのをよそに、「それと」と続ける零士さんは、ビジネスバッグをデスクの上に置き、中を漁り出す。
取り出されたものは一枚の紙切れ。それを手にしたまま、彼はデスクを離れた。
「最近くだらねぇこと言ってる奴がいるみたいだが……変な噂に踊らされてるお前らが見たいものはコレか?」
冷たくなる声色で言いながら、丸山さんの背後に立ち、彼女の目の前に用紙を掲げて見せ付ける彼。
ギョッとする丸山さんは、すぐにこれでもかというほど目を見開き、ヒュッと息を吸い込んだ。
「じ、受理、証明書……!?」
口をパクパクさせながらこぼれた言葉に、私もドキリとさせられた。
零士さんが手にしているものは、問題の婚姻届受理証明書。こんなふうに見せ付けるとは、なんと大胆な……!
そして、オフィス内はざわめき出す。私の斜め前のデスクに座る丸山さんも困惑している様子。
その微妙な空気は、零士さんのわざとらしい咳払いによって断ち切られた。彼は再び静まり返る皆を見回しながら、無表情で話し出す。
「三月から営業開始する支店での、新人の教育係をうちから送ることになっている。営業成績、適応力、その他もろもろ考慮して、俺の一任で選ぶから覚悟しておけよ」
営業マン達が若干顔を引きつらせるのをよそに、「それと」と続ける零士さんは、ビジネスバッグをデスクの上に置き、中を漁り出す。
取り出されたものは一枚の紙切れ。それを手にしたまま、彼はデスクを離れた。
「最近くだらねぇこと言ってる奴がいるみたいだが……変な噂に踊らされてるお前らが見たいものはコレか?」
冷たくなる声色で言いながら、丸山さんの背後に立ち、彼女の目の前に用紙を掲げて見せ付ける彼。
ギョッとする丸山さんは、すぐにこれでもかというほど目を見開き、ヒュッと息を吸い込んだ。
「じ、受理、証明書……!?」
口をパクパクさせながらこぼれた言葉に、私もドキリとさせられた。
零士さんが手にしているものは、問題の婚姻届受理証明書。こんなふうに見せ付けるとは、なんと大胆な……!