イケメン部長と(仮)新婚ライフ!?
「俺の戸籍謄本はもう用意してあるから、明日お前のを取りに行くぞ」

「え、え、ちょっと待って、何でこんなに準備万端なんですか!?」


動揺しまくりであたふたする私に、彼はあっさりと言ってのける。


「すぐにでも一葉と一緒になりたかったから」


思わぬ嬉しい一言に、私はぴたりと動きを止めて、婚姻届から零士さんへと目線を移す。

いつの間にかボクサーパンツを身につけていた彼は、何食わぬ顔でスウェットのズボンを履いていた。


「証明書の件は、出張前に“気付かれたかもしれないぞ”って佐原さんから聞いてたんだ。だから、ちょうどいい機会だなと」


そっか、零士さんも知っていたのか。

それで準備を急いだのはわかったけれど、私は大事なことに気付いた。


「でも、明日は日曜だから市役所はやってないんじゃ……」

「調べたら、お前の地元の市役所は、第二日曜は窓口が開設されるらしい。見計らったようなタイミングの良さだな」


得意げに口角を上げた彼は、私の心配を払拭してくれた。

たしかにタイミング良すぎ! 神様が味方してくれているのかな。

というか……私達、本当にもう夫婦になるの? 交際期間たった一日の電撃結婚ですよ!? 急展開すぎて頭がついていかない。

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