イケメン部長と(仮)新婚ライフ!?
「最初に言っておいただろ。“バレたら俺が責任取る”って」
「絶対そういう意味で言ってなかったくせに」
目を据わらせてぼそっとつっこむと、彼は私の頭を撫でながらおかしそうに笑う。
「まぁ、あの時はテキトーに言った気がするけど」
「ほらやっぱり」
「でも、バレたバレないって問題がなくても、俺は本当にすぐ結婚したいと思ってたよ」
口を尖らせてそっぽを向いたものの、彼の声には嘘っぽさを感じなくて、私は目線を上げる。
「夫婦ごっこなんてしてたせいか、俺の中には恋人って選択はなくなってた。一葉とは、そんなぬるい関係じゃ物足りない」
ドキン、と胸が優しい音を立てた。こんなふうに想ってくれるなんて、本当に夢みたい。
愛しそうに目を細めた彼は、惚ける私の頭を支える。ギシリとスプリングを軋ませて身体を屈めると、おでこに短いキスを落とす。
「ここまで俺の考えを変えたお前はすげぇよ」
“負けた”とでも言いたそうな笑みを浮かべ、零士さんはベッドを離れた。
そして、棚の引き出しからペンを取り出すと、再びこちらに近付き、自分の顔の横にそれを掲げてみせる。
「さぁ、サインする? しない?」
最後の選択は、もちろん迷うことはない。
「喜んで書かせていただきます!」
私は嬉しさを隠せない笑顔で、彼が持つペンに手を伸ばした。
「絶対そういう意味で言ってなかったくせに」
目を据わらせてぼそっとつっこむと、彼は私の頭を撫でながらおかしそうに笑う。
「まぁ、あの時はテキトーに言った気がするけど」
「ほらやっぱり」
「でも、バレたバレないって問題がなくても、俺は本当にすぐ結婚したいと思ってたよ」
口を尖らせてそっぽを向いたものの、彼の声には嘘っぽさを感じなくて、私は目線を上げる。
「夫婦ごっこなんてしてたせいか、俺の中には恋人って選択はなくなってた。一葉とは、そんなぬるい関係じゃ物足りない」
ドキン、と胸が優しい音を立てた。こんなふうに想ってくれるなんて、本当に夢みたい。
愛しそうに目を細めた彼は、惚ける私の頭を支える。ギシリとスプリングを軋ませて身体を屈めると、おでこに短いキスを落とす。
「ここまで俺の考えを変えたお前はすげぇよ」
“負けた”とでも言いたそうな笑みを浮かべ、零士さんはベッドを離れた。
そして、棚の引き出しからペンを取り出すと、再びこちらに近付き、自分の顔の横にそれを掲げてみせる。
「さぁ、サインする? しない?」
最後の選択は、もちろん迷うことはない。
「喜んで書かせていただきます!」
私は嬉しさを隠せない笑顔で、彼が持つペンに手を伸ばした。