イケメン部長と(仮)新婚ライフ!?
……知らなかった、早乙女くんがそんなふうに思っていたなんて。
どういう顔をしたらいいのかわからず、ただじっと早乙女くんを見つめていると、彼は目を合わせて言う。
「一葉ちゃんのことが好きなのは本当だったんだよ。でも、そういう汚い気持ちがあったのも、本当」
吐露される本心を聞いて、ふいに頭の中でリンクするのは、零士さんがついこの間漏らしていたこと。
昔は、何でも持っているお兄さんに劣等感を抱いていたと言っていた。それは、きっと遥一さんに憧れていたからだとも。
早乙女くんも同じなのかもしれない。憧れが羨みになってしまうのは、決して珍しいことではないから。
「もういい加減君のことは諦めるから。って言いたかったんだ。悩ませるようなことしてごめんね」
眉を下げて笑う彼に、言いたいことはたくさんある。だけど、最適な言葉が見付からない。
まごついているうちに彼は腰を上げ、私は「早乙女くん……!」と、無意識に呼び止めていた。
しかし、もう一度私を見た彼は、スッキリしたようないつもの笑顔でこう言った。
「ずっと、幸せでいるんだよ。約束」
その言葉で、嘘をついていた謝罪や、好きになってくれたお礼よりも、私がするべきことがわかったような気がした。
どういう顔をしたらいいのかわからず、ただじっと早乙女くんを見つめていると、彼は目を合わせて言う。
「一葉ちゃんのことが好きなのは本当だったんだよ。でも、そういう汚い気持ちがあったのも、本当」
吐露される本心を聞いて、ふいに頭の中でリンクするのは、零士さんがついこの間漏らしていたこと。
昔は、何でも持っているお兄さんに劣等感を抱いていたと言っていた。それは、きっと遥一さんに憧れていたからだとも。
早乙女くんも同じなのかもしれない。憧れが羨みになってしまうのは、決して珍しいことではないから。
「もういい加減君のことは諦めるから。って言いたかったんだ。悩ませるようなことしてごめんね」
眉を下げて笑う彼に、言いたいことはたくさんある。だけど、最適な言葉が見付からない。
まごついているうちに彼は腰を上げ、私は「早乙女くん……!」と、無意識に呼び止めていた。
しかし、もう一度私を見た彼は、スッキリしたようないつもの笑顔でこう言った。
「ずっと、幸せでいるんだよ。約束」
その言葉で、嘘をついていた謝罪や、好きになってくれたお礼よりも、私がするべきことがわかったような気がした。