イケメン部長と(仮)新婚ライフ!?
「……彼氏もいないのに、お婿さんなんて見付けられるわけ」
「あぁぁ一葉~! こんなに可愛い娘なのに可哀相に……!」
「食い気味で哀れむのやめて」
両手で顔を覆い、大袈裟に泣きマネをするお父さんに、冷たい視線を突き刺した。
親バカなのか、けなしてるのかわからないけど、とりあえずイラッとする。
私だって、いい人がいれば愛したいし愛されたい。それが苗字を変えてくれる人なら、なおさらいいと思ってるわよ。
「とにかく、私は私のペースで結婚を考えるから。お婿さんのこともわかってるし、もう少し待ってて」
ムカムカしながら、タルトを口に放り込む私を、お父さんは“しょうがないなぁ”という表情で、お母さんは苦笑しつつ眺めていた。
* * *
実家にいる最中に、久々に高校時代の友達からメールが来た。
内容は、“今日の夜、急きょ波月で集まることになったんだけど、一葉ちゃんもどう?”というお誘い。メンバーは、最近あまり連絡を取っていなかったけど、当時は毎日一緒にいた女子四人組だ。
今住んでいるところは皆バラバラ。でも、今日は会社付近でやってくれるらしいから、アパートが近い私にとってはありがたい。
これから帰らなければいけないから少し遅れるけれど、私も参加することに決めた。
「あぁぁ一葉~! こんなに可愛い娘なのに可哀相に……!」
「食い気味で哀れむのやめて」
両手で顔を覆い、大袈裟に泣きマネをするお父さんに、冷たい視線を突き刺した。
親バカなのか、けなしてるのかわからないけど、とりあえずイラッとする。
私だって、いい人がいれば愛したいし愛されたい。それが苗字を変えてくれる人なら、なおさらいいと思ってるわよ。
「とにかく、私は私のペースで結婚を考えるから。お婿さんのこともわかってるし、もう少し待ってて」
ムカムカしながら、タルトを口に放り込む私を、お父さんは“しょうがないなぁ”という表情で、お母さんは苦笑しつつ眺めていた。
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実家にいる最中に、久々に高校時代の友達からメールが来た。
内容は、“今日の夜、急きょ波月で集まることになったんだけど、一葉ちゃんもどう?”というお誘い。メンバーは、最近あまり連絡を取っていなかったけど、当時は毎日一緒にいた女子四人組だ。
今住んでいるところは皆バラバラ。でも、今日は会社付近でやってくれるらしいから、アパートが近い私にとってはありがたい。
これから帰らなければいけないから少し遅れるけれど、私も参加することに決めた。