イケメン部長と(仮)新婚ライフ!?
冷蔵庫の中を拝見して、残っていた野菜で作ったお味噌汁と、付け合わせの千切りキャベツはオッケー。あとはご飯が炊き上がる時間に合わせて、お肉を焼くだけだ。
その調味料を合わせていたら、こちらに部長がやってきたことに気付いたのは、彼がすぐ隣に来てからだった。
「美味そうな匂いだな」
私の手元を覗き込みながら言うから、耳の近くで声がしてぞくりとする。
あなたのシャンプーの匂いもたまらないですが!と、アホなことを思いつつ、一瞬だけ彼を見上げて微笑んだ。
「もう少しでできるんで、ちょっと待っててくださいね」
「サンキュ。なんかいいな、こういうの」
柔らかな口調で何気なく口にされた一言に、トクンと胸が鳴る。
“なんかいいな”って……。今のはたぶん、からかってはいないはず。
もしかして部長も、ちょっと結婚を意識していたり……?
彼と本当に結婚したいわけではないけど、この状況にときめいているのは私だけじゃないのかなと思うと、なんだか嬉しいような、むず痒い気持ちになる。
私から離れていく部長を見やると、彼は冷蔵庫の扉を開け、「あ」と声を漏らした。
「そういや、お前送っていかなきゃいけねーのか。ビール飲みたかったのに」
落胆したように言われて、私は一瞬にして仏頂面になる。
その調味料を合わせていたら、こちらに部長がやってきたことに気付いたのは、彼がすぐ隣に来てからだった。
「美味そうな匂いだな」
私の手元を覗き込みながら言うから、耳の近くで声がしてぞくりとする。
あなたのシャンプーの匂いもたまらないですが!と、アホなことを思いつつ、一瞬だけ彼を見上げて微笑んだ。
「もう少しでできるんで、ちょっと待っててくださいね」
「サンキュ。なんかいいな、こういうの」
柔らかな口調で何気なく口にされた一言に、トクンと胸が鳴る。
“なんかいいな”って……。今のはたぶん、からかってはいないはず。
もしかして部長も、ちょっと結婚を意識していたり……?
彼と本当に結婚したいわけではないけど、この状況にときめいているのは私だけじゃないのかなと思うと、なんだか嬉しいような、むず痒い気持ちになる。
私から離れていく部長を見やると、彼は冷蔵庫の扉を開け、「あ」と声を漏らした。
「そういや、お前送っていかなきゃいけねーのか。ビール飲みたかったのに」
落胆したように言われて、私は一瞬にして仏頂面になる。