貴方が好きです。
「でも、3年の先輩方って七瀬先輩の事、下の名前で呼ばないですよね。」
「あ、それ、オレも思ってたんすよー!」
「ん?あー…ははっ、まぁな…」
俺の質問に、少し何かを思い出しながら苦笑いで返事をした部長。
まずい事…聞いただろうか…
「え、何すか、何かあったんすか?」
俺が反省してるのをよそに、望月は凄く気になったのか
部長にグイグイ訪ねていく。
「もう辞めちまった奴がさ、七瀬の事、下の名前で呼んでたんだよ。
その事、七瀬嫌がってて止めてって言ってたんだけど、そいつしつこくて。」
「うわぁ、それ男としてどうなんすかね。」
「で、とうとう七瀬そいつにブチ切れたんだよ。」
「うぇ⁉︎百合先輩がっすか⁉︎」
望月が驚いたのは勿論、声には出さなかったが俺も驚いた。
まだ出会って2ヶ月とかだが、先輩が怒る所なんて想像が出来なかったからだ。