貴方が好きです。
「え…?」
俺は意味が分からず掃除をしていた手を止め先輩を見る。
ー「龍之介くんになら、名前で呼ばれてもいいよ?」
…もしかして、俺だけ七瀬先輩と呼んでいたのが気になっていたんだろうか。
別に嫌いとか苦手だからとかで
七瀬先輩と呼んでいたわけではなかったが
それを七瀬先輩が少しでも気にかけてくれていたとは…
「あ、えっと…ありがとうございます…?」
「へっ⁉︎あー…うん、ははっ、何か、ごめんねっ」
そう言って掃除を再開させた先輩は
気のせいか顔が赤くて、
どうかしたんだろうか…?