貴方が好きです。
俺はいいとして、渡される七瀬先輩の身になってみろよ…
と心の中で望月に文句を言ったが
何も話してないのでそんな文句も後々口から出す事も出来ない。
「百合さぁぁぁぁぁぁん」
情けない声が聞こえた方向を見てみれば
七瀬先輩の近くで泣いている安来の姿が見えた。
そしてその周りには安来以外にも同期のメンバーがいるわけで。
…近づけねぇ。
あの中に入って渡すのは気が引ける。
いやそれとも、あの中に入ってサラッと渡すか…。
いやでも…とそんな事を悶々と考えながらもう一度七瀬先輩の方向を見てみると
そこにはもう安来や同期達は居なくなっていた。
…あぁ、もう。
うだうだ考えてる場合じゃねぇ…。
そう思い、俺は七瀬先輩の所に向かった。