貴方が好きです。


「分からないの?」

「え!あっ…はい…」

「どの問題?」

「これ…なんですけど…」






恥ずかしそうに言いながら1つの問題を指差す坂本さん。

ああ、これは…と言いながら俺が説明すると

本当だ!出来ました!と満面の笑顔を向けてきた。


ああ、もし、七瀬先輩と勉強するなら

俺は教えてもらう側で先輩は丁寧に教えてくれるんだろうな…

なんて馬鹿な事を考えてるんだろう、と自嘲的な笑いを零した。




-----5月、日に日に俺の中で大きくなっていく先輩の存在。



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