貴方が好きです。


「大丈夫ですか…?」

「ああ、大丈夫だから…て坂本さん大丈夫?」





返事をしながら坂本さんを見てみれば

坂本さんは真っ赤な顔をして立っていた。





「保健室で休んでた方がいいよ。」

「いえ、大丈夫でー」






そう言いながら、坂本さんは俺の眼の前で倒れてしまった。

まじか…と思っていると、

皆が何事だ、と集まってきている。






「部長、保健室連れて行って来ます。」

「頼むわ。」






そう言いながら部長は、もう1人のマネージャーの先輩に

保健室の先生と顧問を呼んでくるように指示していた。

それを聞きながら俺は、

坂本さんの腕を首に回し、膝裏と背中を支えて持ち上げた。

所謂、お姫様抱っこというやつだ。

周りからは小さく、おぉっ、と

感嘆の声が聞こえたが今はそれを気にしている場合ではない。

そう思いながら、坂本さんを保健室に連れて行った。



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