貴方が好きです。
振り返った先輩は最初は驚いてたものの
龍之介くんかー、と言いながらにこにこ笑った。
「どうしたんですか?」
「いや、この上に置いてある箱が取れなくて…」
そう言いながら困ったように、ロッカーの上に置いてある箱を指差した。
ああ、丁度先輩の身長では厳しいくらいの所に…
「本当こんな所に誰が置いー」
先輩の言葉を聞きながら俺は、
先輩が取ろうとしていた箱を取った。
「はい、これですよね。」
「……」
「あの、七瀬先輩…?」
返事のない先輩の顔をじっと見つめると、何故か顔が赤くなっていて。
あ…先輩が退く前にそのまま取ってしまったから
俺とロッカーの板挟みみたいな感じになってしまったのが失礼だったのかも…
それに上に乗ってたから埃とかも落ちてきたかな…
怒ってるのかも…やってしまった…