貴方が好きです。
「気持ち悪いほど泣いてたな。」
「うっせぇ、オレは涙脆いって言っただろ…」
ズビーッと鼻をすすりながら言う望月。
そう言えば、2年前にそんな事言ってたなと横目で望月を見ながら笑った。
卒業式を終え、最後のHRも終えた後
同期のサッカー部で集まり、部室に向かっている。
「もっちーが号泣してるの俺も見たかったなー。」
「お前だけには見られたくない。」
「残念だったな安来、爆笑ものだったぞ。」
俺がそう安来に言うと、望月に睨まれた。
こんなくだらないやりとりも今日が最後。
卒業しても、会ったりすんのかな…
まぁ、望月とはちょくちょく会いそうな感じはするな…
「あー!先輩方ー!待ってましたよー!」
部室の近くで後輩が笑顔で叫んでいるのが見えた。