貴方が好きです。


「気持ち悪いほど泣いてたな。」

「うっせぇ、オレは涙脆いって言っただろ…」






ズビーッと鼻をすすりながら言う望月。

そう言えば、2年前にそんな事言ってたなと横目で望月を見ながら笑った。

卒業式を終え、最後のHRも終えた後

同期のサッカー部で集まり、部室に向かっている。






「もっちーが号泣してるの俺も見たかったなー。」

「お前だけには見られたくない。」

「残念だったな安来、爆笑ものだったぞ。」






俺がそう安来に言うと、望月に睨まれた。

こんなくだらないやりとりも今日が最後。

卒業しても、会ったりすんのかな…

まぁ、望月とはちょくちょく会いそうな感じはするな…






「あー!先輩方ー!待ってましたよー!」






部室の近くで後輩が笑顔で叫んでいるのが見えた。


< 82 / 96 >

この作品をシェア

pagetop