貴方が好きです。
「…あの、先輩」
「あ、御免!ありがとう!」
そう言って俺の持っていた箱を素早く取って
部室を出て行こうとした。
あ…やっぱり怒ったのかな…
と思っていたら、先輩は部室を出る前にこっちを振り返って
「ありがとね!先行くね!龍之介くん遅れないようにね!」
と早口で言って部室を出て行った。
…顔は赤いままだったけど、怒っては…ない?
まぁ、怒ってないなら良かった。
そう思いながら俺は、自分のロッカーにあったタオルを取りながら思った。
でも、何で顔赤かったんだ…。
あ、もしかして…体調があまり良くなかったのだろうか…。
そんな事を考えながら俺は、グランドに戻った。