貴方が好きです。
その美人の彼女というのは、高校の時の2つ上のマネージャーだった七瀬百合先輩だ。
美人で笑うとめちゃくちゃ可愛い。
しかし龍は、そんな人の告白を1度は気付かず、2度目は断った本物の馬鹿だ。
というよりも、百合先輩の気持ちを気付かない事の方がオレは馬鹿だと思った。
だってあんなにも百合先輩は分かりやすかったんだぞ⁉︎
まず、下の名前を呼んでいるし、練習中ずっと龍の事熱い眼差しで見てたし、
何より!ドリンクを渡す時、同期の中で一番最初に渡すのは龍にだった。
しかも毎回。
龍本人はそんなの当たり前のように受け取ってるし?百合先輩はきっとあれ無意識だし?
見ててはっきり最初は腹が立ったわけで。
何でオレじゃなくて龍なんだ⁉︎って思ったわけで。
確かに龍もそれなりには格好良いが、確実にオレの方が格好良い。
そう思いながらも百合先輩の健気な所を見てると応援したくなったし、告白を気付いてもらえなかった話を後から聞いて凄く同情したものだ。