Savior-社長は救世主-ⅱ
「絢斗くん、お帰りなさい」
「ただいま、敏子さん。親父とお袋は?」
「旦那様は書斎に、奥様は浴室におられます…、あら?絢斗さん、そちらの方は…もしかして?」
私に向けられた目
それはとても優しい目だった
「そうだよ、俺の婚約者の澪」
『初めまして、澪です』
この人は…誰?
親戚の方?それとも家政婦さんかな?
「まぁまぁ、可愛らしい方。初めまして、私は家政婦の宮崎敏子です」
敏子さんは60代くらいの
ぽっちゃりした女性
「敏子さんは俺が小学生のころからかな?初めは週2回くらいだったのが、俺らが居なくなったら、なぜか毎日…てか、暮らしてるの。なら初めから住んでくれた方が良かったのにさ」
昔を懐かしむように話す社長
本当ですね、とクスクス笑う敏子さん
敏子さんは第二の母って感じなんだろう