Savior-社長は救世主-ⅱ


そうか、妊娠かぁ…
考えてもみなかった
確かに結婚したら、いつかは子供が欲しいと思うだろう
けど、そんなの実感が無い

まだ結婚もしていないのだから。


『…社長の負担も減りますか?』


眠たい瞼が落ちていくのがわかる
どうにか出せた言葉

私と優さんの負担が減るのはありがたい
けど、私からしたら
社長の負担が減るのに限る


少しでも身体を休めて欲しい
建設中の家のため、とはいえ
最近は頑張りすぎにも見えた



社内は私の頭をワシャワシャとし
私を抱き寄せた


「うん、雇おう!俺、妊婦健診は一緒に行きたいから」



何を馬鹿なこと…と思っても
もう言葉に出すことはなかった


おやすみ、と額に何かが触れた
多分、社長の唇だろう
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