Savior-社長は救世主-ⅱ
「澪さん、こっちなんかどう?」
『…また、ですか?』
やれやれという気持ちが強いが
これから姑となる人だ
嬉しそうにカクテルドレスを選ぶ姿が
なんとも誇らしい
「あら、神谷さん。こっちなんてどうです?このブルーも綺麗よ」
「あら、本当だわ!さすが小森さん」
…なんでしょうか
社長のお母さんと私の母が
二人で意見を言いながら
私が着るウエディングドレス、
カクテルドレス…と打掛を選んでいます
私の意見、そっちのけで
かれこれ4時間近く、着せ替え人形です
ある日曜日、社長と私はウエディングドレスを見に来ていた
結婚式が近づいてきているのに
全く何も決めていないのだ
二人で選んでいると
私のスマホに社長のお母さんから連絡が入り、食事を誘おうという内容
いいですよ、と言い
今はドレスを見ているっというと
今すぐ行くわ、と切られてしまった