Savior-社長は救世主-ⅱ
『…なんか、凄いかも』
ようやく口に出せた言葉に
社長は笑ってくれた
兄貴が猿なだけ、
そして、軽く斗真さんと奥さんのことを話してくれた
斗真さんがかなり惚れ込んで
政略結婚されそうになった奥さんを
手に入れたことと、レストランオーナーから大企業の副社長になった事を…
『社長?もし、両親から戻ってこいって言われたら…どうしますか?』
大手菓子メーカーの息子だ
絶対ないわけではない
万が一って事もあるだろう
「んー、ないな」
考える素振りだけして
即答する社長、けど直ぐに真剣な顔つきになり言葉を続けた
「けど…、親父が頭を下げてきたら、悩むかもしれない。その時は澪に相談する」
まさかの私?と驚いたが
社長の人生の中にすでに私がいるんだと
なんだかホッコリしてしまう