Savior-社長は救世主-ⅱ
「あれ?澪ちゃん、おはよう」
『おはようございます、優さん』
コーヒーショップに寄っても
事務所に着いたのは、いつもより30分早く着いてしまった
朝の掃除を済ませ、一人書類整理をしていたら優さんが出社してきた
「……一人?社長は?」
『…あ、はい。今日は先に来ました。社長はいつも通り来るかと思います』
私の返答に優さんはじーっと見つめてくる
その目は、心配してくれているように見え居た堪れなく目を逸らしてしまった
優しい優さんだから
無理に私から聞こうとはしない
私が話すのを待つだろう
けど、今回はさすがに
優さんには相談しない
言葉に出すのが怖い…
そうこうしていたら
他の社員さんも出勤してきて
私がいるのに社長がいないことを
不審に思いながらも、触れてはこなかった