Savior-社長は救世主-ⅱ



「ごめん、ごめん。ほら、この唐揚げも食べなさい」



これで許して、と言わんばかりに
惣菜をたくさん並べる藍さん


お昼前だったのもあり
久々に慌てたし走ったから
お腹がペコペコだった


「ところでさ、私に内緒で仕事を休んで何してるの?」



…忘れてました、
今の状況を藍さんに言ってなかった
優さんや藍さんに迷惑をかけたくなくて
何も言わずにいたけど
こうなれば、もう黙っているのは無理だ


『ごめんなさい…、今は…知り合いの方のお宅にお邪魔させてもらってて…』



へぇー、と言いながらも
鋭い目つきで私を見る

それは、怒っている証拠だ



「私はてっきり、マンションに戻って絢斗とちゃんと話し合うと思っていたわ」


うん、そう言って
藍さんとお別れしました…



「絢斗が澪を探してるのは知っている?」


私は頷いた
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