Savior-社長は救世主-ⅱ
そして一番気になったのが
ハヤカワマヒロって誰?
幼馴染の藍さんでさえ知らない人
優さんも知らなかった、
そして兄である斗真さんも知らなかった
一体、だれ?
やはり、そういう関係なのだろうか…
ようやく落ち着き
目を真っ赤に泣きはらした私を見て
藍さんが笑っていた時
ガラッと病室のドアが開く、と同時に
「藍っ!」と声が聞こえた
ドアの方に視線を向ければ
汗だくになっている優さん
どこから走ってきたの?と思うくらい…
「あ、優。おつかれ」
藍さんは片手を上げ
何事もなかったかのように
優さんに声をかけた
そんな藍さんを見て、ホッとしたのか
ヘナヘナと座り込んでしまった優さん
『優さんっ!大丈夫ですか?』
私が駆け寄ると
廊下から足音が聞こえ
「優っ、藍ちゃんはだいじょ……っ」
それは、まさか、
会う覚悟なんてまだ出来ていない相手