Savior-社長は救世主-ⅱ
「私、外国育ちだからハグしただけよ?それに腕を組んで歩いたのも同じ。日本では恋人としかしないかもしれないけど、海外なら当たり前よ?」
「それに、私からの電話はすべて澪さんとの家を建てるための連絡」
彼女の言葉が本当なのか、わからない
社長を見れば、うん、と頷く
まさか…私はとんだ勘違いをしていた?
今になって、
志津香さんの言葉が頭をよぎる
「澪に内緒にしていたのは、サプライズしたかったから…、けどそのせいで澪を不安にさせてしまった…んだよね?」
さ、サプライズ?
私を驚かそうと?
何を…してしまったの?私…
私って、かなり最低だ
『…ごめ…ん』
俺こそごめん、と
私を抱きしめてくれた社長
久しぶりの社長の腕の中
懐かしく愛おしい人の匂い
止めどなく溢れる涙
社長は止まるまで
私の頭を優しく撫ぜてくれた