歌を歌おう。
『やっほー』
「やっほっほーー」
私が来た所は病院。
1ヶ月位前から入院してる
心友が居る。
椎名 笑 (しいなにこ)。
うちとはちがって黒髪サラサラちゃん
白靴下はちょっとどうかと思うけど色白くて可愛い。ピアノもめーっちゃウマイの。激ウマ
なんで入院してるかって?
笑ね 癌 なの
うちのおばあちゃんも癌で死んじゃったから苦しいの分かる
でも笑 ニコニコしてる
ニコニコニコニコ私のつまらない筈の学校の話とかこの前見た雲がハートに見えたとか下らない話をずーっと飽きずに聞いてくれる。
『ねぇ にーっこ!』
「んー??」
『無理したら駄目だよワガママゆっていいんだよ?』
「んー...苦しくないよ」
またニコニコしてる無理してないのは嘘
笑ママに聞いた。
笑、私が帰った後ずっと泣いてるって。
でもそれ以上言えなかった。笑悲しそうに笑うから。聞けなかった。
「ただ、1つワガママ言っていいなら」
まただ。また来たよー。
「『私の入る合唱部で歌ってほしい』」
『でしょ?』
「えへへ だめ?」
『いーやっ』
「ぶぅー」
『だって私にはなんにもならないから』
「海理、歌上手いから!お願い!」
無理無理、私歌上手くないし部活に入る意味がないしメリットないじゃん?シャンプーはメリットだけど。
『この事は諦めて?じゃまた明日来るから!バーイバイ』
笑に投げキッスして病室を後にした。