翼をもう一度。
「失礼します。」
一礼して和宏さんの前まで行く。
「まあ適当に座ってくれ。」
少し距離をあけて
正座して座る。
「これからの生活についてだ。
お前のしたいように
してくれて構わない。
鈴花にはいろいろ良くしてもらったし
すべて負担するから
なにも気にする必要はない。」
「それは申し訳ないです!!
何か私にできることはないんですか?」
「ここは組だ。命が関わる。
だから鈴美の命も少し危なくなる。
それだけでも辛いはずなのに
それ以上は何も要求しないさ。」
「あなた方は命の恩人です。
私はこの組になら
命を捧げてま構わない。」
「そんな事言わないでくれ。
君はまだ若い。」
私にできることは何かないんだろうか。