メルヘン・メンヘラ
拾壹
安田雅と名乗る少年とは、今日、バスの中で初めて会った。
安田雅と名乗る少年も、私の事を知らなかった。
私もそこまで地味な生徒ではないので、顔くらいは覚えられているのではないかと思っていたけど、普通に知られていなかった。
彼は、不登校気味らしく、私のプライドは、面子は、何とか保たれた。
「不登校」から、「リスカ」へつながるのは私だけだろうか。
「不登校」から、「OD」へつながるのは私だけだろうか。
なんでだろう。
仲間を欲したのかな。
聞いてしまった。
彼はリスカに対して無反応だった。
若干の淋しさもあったが、うれしかった。
私みたいになってなくて。
でも、ODを聞いたとき、彼は、動揺を隠しきれていなかった。
目は挙動不審になり、手が不自然に動いていた。
嘘が下手すぎる。
なんでだろう。
私は助けてあげたいと思ってしまった。
本当は、私も助けられる側の人間なのに。
助ける見返りに助けを、心のどこかで待っていたのかもしれない。
ただ、私は、
「あとで、学校で話しましょう。放課後、屋上で。」
といった。
我ながら、告白するみたいだなと思い、一人で少し、ほんの少しの幸せを感じた。
安田雅と名乗る少年も、私の事を知らなかった。
私もそこまで地味な生徒ではないので、顔くらいは覚えられているのではないかと思っていたけど、普通に知られていなかった。
彼は、不登校気味らしく、私のプライドは、面子は、何とか保たれた。
「不登校」から、「リスカ」へつながるのは私だけだろうか。
「不登校」から、「OD」へつながるのは私だけだろうか。
なんでだろう。
仲間を欲したのかな。
聞いてしまった。
彼はリスカに対して無反応だった。
若干の淋しさもあったが、うれしかった。
私みたいになってなくて。
でも、ODを聞いたとき、彼は、動揺を隠しきれていなかった。
目は挙動不審になり、手が不自然に動いていた。
嘘が下手すぎる。
なんでだろう。
私は助けてあげたいと思ってしまった。
本当は、私も助けられる側の人間なのに。
助ける見返りに助けを、心のどこかで待っていたのかもしれない。
ただ、私は、
「あとで、学校で話しましょう。放課後、屋上で。」
といった。
我ながら、告白するみたいだなと思い、一人で少し、ほんの少しの幸せを感じた。