ニコル
 「香田さん、手伝ってもらえますか?」
 浩二と香田は全身の力を振り絞り、調理台を窓の方まで押し始めた。
 「せぇいのっ。」
 その声のあとに、とても大きな音が響いた。調理台は窓を完全に塞ぐように立てかけられた。
 「これ完全に密室です。やつらも簡単には入って来られないでしょう。」
 香田は何故か自信満々だった。
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