ニコル
「や、山口さん。・・・な、な、なんですか・・・。」
恐怖で言葉がうまく出てこない。
「わからん。ただ、友好的ではなさそうだな。」
そう言うや否や、脇にあった拳銃を抜き発砲した。住宅街、ましてや小学校には到底似つかわしくない音が鳴り響いた。
その音を聞いて、テレビリポーター達も騒ぎ始めた。
そんな周りとは対照的に、ニコルはあっけなく銃弾に倒れ、地面に虚しく転がった。
「み、み、見かけのわりには、たいした事なかったですね。」
長瀬はホッとした表情をした。山口はまだ表情を強ばらせたままだった。
ゴロゴロゴロ・・・。
地面を蹴る鈍い音と共にニコルが長瀬の元に転がってきた。
「ひいいいぃぃ。」
その首から遠ざかろうと、四つん這いになりながら山口から離れた。
もう一度、似つかわしくない音が鳴り響いた。その音を聞いて、何が起きたかを確認しようと長瀬は振り向いた。
「長瀬ぇ。誰でもいい。応援を呼べえぇ。」
真生の体の側には、ふたつのニコルが転がっていた。そして、また、真生からひとり生まれようとしていた。
恐怖で言葉がうまく出てこない。
「わからん。ただ、友好的ではなさそうだな。」
そう言うや否や、脇にあった拳銃を抜き発砲した。住宅街、ましてや小学校には到底似つかわしくない音が鳴り響いた。
その音を聞いて、テレビリポーター達も騒ぎ始めた。
そんな周りとは対照的に、ニコルはあっけなく銃弾に倒れ、地面に虚しく転がった。
「み、み、見かけのわりには、たいした事なかったですね。」
長瀬はホッとした表情をした。山口はまだ表情を強ばらせたままだった。
ゴロゴロゴロ・・・。
地面を蹴る鈍い音と共にニコルが長瀬の元に転がってきた。
「ひいいいぃぃ。」
その首から遠ざかろうと、四つん這いになりながら山口から離れた。
もう一度、似つかわしくない音が鳴り響いた。その音を聞いて、何が起きたかを確認しようと長瀬は振り向いた。
「長瀬ぇ。誰でもいい。応援を呼べえぇ。」
真生の体の側には、ふたつのニコルが転がっていた。そして、また、真生からひとり生まれようとしていた。