ニコル
 一瞬、そんな考えが頭をよぎった。
 次にニコルのあの目がよぎった。
 その瞬間、自分の考えに気分が悪くなり、浩二は懸命に頭を振り、その考えを振り払おうとした。

 ―――そうだ。大友を捜さないと。

 半ば強引に自分の考えを閉じこめた。
< 59 / 155 >

この作品をシェア

pagetop