Unfair love
「あの...俺の顔に何か付いてます?」
「ううん、ホントに噂通りイケメンだなぁって思っただけ。彼女とか居ないの?」
「彼女、ですか?今は居ないですね。1ヶ月前には居ましたけど。」
「へぇー、別れちゃったんだ。」
「ええ、趣味が合わなかったのか、浮気されて...」
「うわー、そんなことあるんだー。」
その時、ヴーッと今泉さんの携帯が鳴る。
「あ、電話だ...すいません、話の途中なのに...」
「ううん、私は大丈夫だよ。それより早く出てあげな?」
「...優しいんすね。では...」
そう言って今泉さんは携帯を持って休憩室を出た。
ふぅ...イケメンと話していると、どうしても緊張しちゃうなぁ。
私はサラダを食べ終えると、手作り弁当の存在を思い出した。
(あ、そうだ...弁当作ってきてたんだっけ。どうしよう置いておこうかな。)
私は今泉さんの分の弁当を鞄から出そうとした時に、信じられない言葉が聞こえた。