九条くんは、王子様



下駄箱まで行くと、九条くんは、私の手を離した



「…ごめんね、腕痛くない?」

「だ、大丈夫だよ!」



私がそう、返事すると、九条くんは、笑顔で、私の頭を撫でた




九条くん…本当にカッコイイや

それと同時に、私なんかが、釣り合うわけないと思い知らされる

九条くんは、私で本当にいいのかな…


つ…冷たい

わぁ…雪だ…


「雪、雪だよっ!九条くん!」

「寒いね、マフラー使う?」

「へっ!!九条くんが、寒いじゃんか!!私、マフラーしてるし!わたしがマフラー貸さなきゃだよ!ほ、ほら九条くん病み上がりなんだから!」

「ふっふ、ありがと」



でも、もし九条くんが、私の事を本当に好きなら…ずっと好きでいてくれたら、嬉しいな…



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